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これを聞くと「えーーっ！」となるかもしれませんが、ＦＸのビジネスモデルの前提としてはこの相対取引となっています。ＦＸ投資家とＦＸ会社が為替レートを基にして取引をすることです。通常は、株取引も先物取引も取引所を介して取引を成立させないといけないので、このような取引はノミ行為として法律違反となります。

しかし、ＦＸでは取引所取引を除いてＦＸ会社であれば相対取引が認められているので、ノミ行為は合法とされているのです。ただ、ＦＸ会社の全てがノミ行為を行っているわけでなく一部のＦＸ会社はカバー取引と言ってインターバンクへ注文をそのまま通して間の手数料をもらうモデルを確立している所もあります。これはＦＸ会社が決められるのです。

ＦＸ会社としてノミ取引とカバー取引のメリット・デメリットとしては、ノミ取引であれば投資家の損が全て利益となります。一般的に個人投資家のほとんどは負けていると言われているためノミ取引をしていれば高い利益率を維持できます。しかし、一時的にも投資家が勝ち配当しないといけないお金が払えなければ倒産となります。つまり、ノミ取引をするためには莫大な資本金を持っている必要があるのです。

一方で、カバー取引の場合は投資家が勝とうが負けようが注文をそのままインターバンクに流すだけなので関係ありません。取引をするたびにスプレッド分の手数料を受け取るだけなので薄利ではありますがリスクも小さいと言えるでしょう。

今度は投資家の立場からノミ取引会社とカバー取引会社ではどちらのほうが有利なのかとなりますが、これについてもメリット・デメリットがありますので一概にどちらが良いか悪いかは言いにくい所があります。正直、体感しにくい所もあると思いますので、ここではそういうからくりがあるということだけ理解しておいて頂ければと思います。

ノミ取引会社の利点

・スプレッドが固定で提供できる
・莫大な利益を基にシステム開発や広告宣伝費を使える

カバー先からのレートは見せレートで約常時にはあまり関係ないため、いつでも低スプレッドを提供することができます。通常、米雇用統計などではレートが上下して値段が付かないこともありますが、そのような時でも安定したスプレッドを出すことができます。また、ノミ取引で利益が上がりやすいので再投資に使えてシステムやキャンペーンなどで良い条件を提供することができます。

カバー取引会社の利点

・公正なレートが付くのでストップ狩り等がない
・顧客と利益相反しないためサービスなどがよい

条件だけ見ると投資家にとってはノミ取引会社のほうが一見メリットがあると思われますが、ノミ取引会社は投資家と利益相反となるため、ストップ狩りなどの異常なレートで約定させられたりするケースがあります。それを検証する術がないため泣き寝入りとなります。それはビジネスモデル的に仕方がないことかもしれません。カバー取引会社にはそれがありません。投資家に近い存在で応援してくれる立ち位置となります。

結局、どちらを使ってもそれほど意識しないかもしれません。しかし、何かおかしいな？と感じることがあれば、今回の内容を思い返してみてください。残念ながらノミ取引会社かカバー取引会社かを調べる明確な方法はありませんが、カバー先が多ければカバー取引会社、少なければノミ取引会社である場合が多いようです。